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 静かなる時の流れる場所・・・  スザルル中心小説サイト
当サイトについて

鷺谷和音

Author:鷺谷和音
こちらは【コードギアス反逆のルルーシュ】の女性向け二次創作サイトです。
原作・版権元および各関係者様とは一切関係がありません。BL・同人要素を含みますので、苦手な方、ご理解のいただけない方はご遠慮下さい。
なお、一部に18禁要素を含みます。閲覧の際は十分ご注意の上、自己責任にてお願いします。

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更新情報

2017.06.24 offline*自家通販受付開始しました
2017.06.17  offline*FULLCODE4のお知らせを掲載しました
2017.02.05 main*2016年年賀状企画SSを掲載しました



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>初めましての方はこちらから
main

>小説置場
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>発行物の試し読み、お品書きetc
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>ほぼ鍵っ子ですがお気軽にどうぞ

コメント&拍手お返事




AV男優ルルーシュアンソロジー    
主催をつとめさせて頂きました。ありがとうございました!
※アンソロは完売済です。




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 main
2030/04/23//Tue///00:36


小説置場

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【SL】
媚薬チョコは罪の味
2018年バレンタインSS。性癖詰め合わせです…/R-18

2016年年賀状企画
2016年のお正月に実施した年賀状企画でお配りしたお話です/R-18

2015年年賀状企画
2015年のお正月に実施した年賀状企画でお配りしたお話です/R-18

FULL CODEペーパーラリーSS
2015/09/20開催FULL CODEのペーパーラリーでお配りした妖精が見えるルルーシュくんのお話です。/全年齢

Duo~deliberato~ 
1/2/3/4/5/6/7/8/9(終)
Duoシリーズ第一作目(完売済)、サックス奏者スザク×ピアニストルルーシュのお話です。/R‐18

ぱんぷすざるる
ルルーシュ&スザクイメージパンプス発売記念/全年齢

CC大阪100無配ペーパー
2015/01/11開催CC大阪100でお配りした無配のお話です。/R-18

恋の旅路は前途多難
2014/12/28開催C87でお配りした無配のお話です。「けもるるちゃん奮闘記」のその後になっています。/R-18

2014年年賀状企画

2014年のお正月に実施した年賀状企画でお配りしたお話です/R-18

スザクくんの悩める一日
友達以上、恋人未満。でもそれがちょうどいい二人のお話。ルルーシュ、お誕生日おめでとう!/全年齢

もち肌ルルーシュピッツァ~特製枢木ソース仕立て~
先日食べたピザが残念なお味だったので、ルルーシュくんをいじめてみました。モブ要素ちょこっとあります/R- 18

Ambivalent Primises 1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/12/13 完結済
初めて書いたオフ本(完売済)です。スザクがルルーシュを調教する話。アブノーマル成分高め/R- 18

枢木牧場のアイドル、うしるるちゃんが牛生(?)最大のピンチに遭遇する話 1/2/3/4
ルルーシュ乳牛化第二弾。2014年夏インテで無配本としてお配りしました。一部シュナルル描写あり/R-18

うしるるちゃんが枢木さんに唆されて美味しくいただかれちゃう話
1/2/3
twitterで盛り上がったルルーシュ乳牛化に便乗した結果、アホの子なルルーシュになってしまいました/R-18

捻くれスザクと暴走ルルーシュ
友達の呟きがきっかけで生まれたお腹が痛くなって大騒ぎするスザルル。ギャグです/全年齢

2013年年賀状企画
2013年のお正月に実施した年賀状企画でお配りしたお話/R-18

ある、冬の日の
1/2
ほのぼのでちょっぴり切ないある冬のお話。ルルーシュ、お誕生日おめでとう!/全年齢

新幹線スザク☆ランスロット号発車!
魔女のイタズラでスザクが大変なことに!?「戻せるのはルルーシュだけ」と泣き付かれて… ギャグ(?)です/R-18

君と見上げた星空に
2013/09/28開催反逆祭R2にてお配りした無配本のお話その1。ゼロレクSS/R-18

スキャンダラスな恋をして

2013/08/18開催SCC関西19にてお配りしたペーパーのお話。一番くじにあやかって芸能人スザルルです/全年齢


ご利用は計画的に

うっかりギアス全開で痛々しいルルーシュくんと白く見えて腹黒いスザクくんのお話/R-18

Duoシリーズ番外編 紫陽花の咲く頃に 
1/2
2013/06/09開催CC福岡32にてお配りした無配本のお話。初夏のキッチンでいちゃらぶな二人/R-18

Duoシリーズ番外編
2013/05/04開催SCC22にてお配りしたペーパーのお話。お互いがお互いに嫉妬しちゃう、ほのぼのSS2本立てです/全年齢

赤い幻影 1/2
2012/05/27に発行した合同誌「くれないの君に」に掲載していたお話。本編沿いで無印とR2の間くらいの二人です/R-18

永久の誓いを君に
2013年キスの日記念SS。闇スザク×ゼロの記憶が戻ったルルーシュの甘さの欠片もない殺伐スザルル。/R-18

highly sensitive
twitterで盛り上がって勢いで書いた騎士皇子のただヤってるだけのお話/R-18

モ/バ/ゲ/ーオープン記念 ―Suzaku ver.―
2012年3月~2013年4月のweb拍手お礼SS。タイトル通りスザクさんがモバゲーをするお話。ルルーシュver.ありません^^;/全年齢

不思議の国のショコラティエ
1/2

2013/02/07コードギアスシリーズオンリーイベント「反逆祭」にてお配りした無配本。「Bon app'etit!」の後のお話です/R-18

東風吹かば
2013/01/20CC福岡31「スザルルゲットーin福岡」のペーパーラリーでお配りしたちょっと切ない本編沿い福岡スザルルです/全年齢

My sweet kitten
2/22は「猫の日」♪ てなわけで、猫化スザク×ルルーシュのお話です/R-18

2013*バレンタインSS
タイトル通り、2013年バレンタイン記念SSです。まだ両想いになる前の初々しい二人です/全年齢

Vitesse 1/2
2013/01/06 CC大阪92にてお配りした無配本です。 冬のラブいスザルル・・・になってるといいな^^/全年齢

天使が舞い降りた日
2012年ルルーシュ誕生日記念小説。ゼロレク後スザルルです。オール・ハイル・ルルーシュ!!/全年齢

僕だけの。
twitterで盛り上がった裸マントネタ。皆様の素敵な裸マントに釣られて萌を堪能していたら、等価交換の法則が発動してしまいましたw/R-18 
 
merry‐go‐round 1/2
2012年スザク誕生日記念小説。1期のstage16とstage17の間にあたるお話です。ハッピーバースディ、スザク!/R-18

Sweet Kiss

2012年キスの日(5/23)記念小説。騎士×皇子:体調を崩したルルーシュにスザクさんがやきもき/全年齢

ホワイトデー記念SS*2012*
2012年ホワイトデー記念小説。幼少スザルルほのぼの/全年齢   
 
桃尻の節句

2012年雛祭り記念小説。変態なスザクさんがルルーシュの桃尻を愛でまくります/R-18

【”儚”シリーズ】
儚想-mousou-

2012/5/27CC福岡29にて配布した無配本。ゼロレク直前のお話/全年齢
儚煙-mouen-
儚憶‐mouoku‐
ゼロレクの数年後。ルルの死を想うスザク視点/全年齢 
儚餞-mouzen-
2013年スザク誕生日記念SS/全年齢
儚餞-mouzen- SideL.L. 
2014年スザク誕生日記念SS/全年齢
儚月-mougetu- 
2015年ゼロレク記念。ゼロレクから七年後/全年齢



【others】
animosity
2014年キスの日記念スザジュリSS。「nympholepsy」の続きなのでこれだけだと分かりにくいかも。/全年齢 

有人野外淫売所

2014/02/23開催SxL祝婚歌にてお配りした無配冊子。モブルル中心陵辱SS/R-18


nympholepsy
スザジュリお水ネタ。性描写ありませんが、あんまり健全でもありません/全年齢

Confusion

2013/09/28開催反逆祭R2にてお配りした無配本のお話その2。アキト2章ネタのスザジュリSS/R-18

籠の中の鳥は
1/2/3/4/5/6/7
スザルル前提のシュナルル、シュナスザ。今後アブノーマルな描写が増える予定です。/R-18


【まとめ】
スザルルしりとりログまとめ
PRLM/cの樋口坂名さんと自由気ままにやっているスザルルしりとり。一部を2014/02/23開催SxL祝婚歌にてペーパーとしてお配りしました/R-18








 offline
2018/04/22//Sun///00:01


イベント情報

2017.06.14「【2017/06/18】頒布物のお知らせ【FULLCODE4】」
2017.06.14「イベント参加予定」
2016.06.17「【2015/06/19】頒布物のお知らせ【FULL CODE2】」

2015.09.15「【2015/09/20】頒布物のお知らせ【FULL CODE】」

2015.06.25「【2015/06/28】頒布物のお知らせ【ギアスターボ9】」
2015.01.09「【2015/01/11】頒布物のお知らせ【CC大阪100】」
2014.12.22「【2014/12/28】頒布物のお知らせ【C87】」
2014.09.19「【2014/09/28】頒布物のお知らせ【CC福岡36】」

2014.08.19「【2014/08/24】頒布物のお知らせ【SCC関西20】」 
2014.02.16「【2014/02/23】頒布物のお知らせ【S*L祝婚歌】」


発行物一覧
2017.06.14「発行物」 編集中

自家通販
通販の方法  FULLCODE4の新刊の自家通販を開始しました。







 媚薬チョコは罪の味
2018/02/18//Sun///15:32


スザルル/R18

2018年バレンタインSSです。ちょっと詰め込みすぎました。



「まさか、お前……」
そこで絶句したC.C.の眼差しは憐みに満ちていた。
視線の先のルルーシュが、慌てて食い下がる。
「は、裸くらい、見たことある!」
言い放ってはじめて、自分が口にした言葉のはしたなさに赤面するが、もう遅い。
しかし、C.C.に馬鹿にされるよりはずっとましだ。と、思ったのも束の間。
「ほう?まさか、夏に行ったプールで見たなどと、お子様なことを考えているわけではないだろうな」
「っ……一緒に温泉に行ったこともある!」
「それで、仲良く隣同士に布団を敷いて、朝までぐっすりおやすみ、か?」
すべてを見透かす蜂蜜色のアーモンドアイが、にやりと弧を描く。
まったくもってその通りだった。ルルーシュは今まで一度たりとも、スザクと肉体関係を持ったことがない。それを恥じることも、焦ることもなかった。
人と人の愛情は、肉体関係の有無では測れない。特に同性同士の場合、性的関係を持たないカップルもいると聞く。自分たちもそうなのだと思い込んでいたし、もし困ることがあれば、そのとき対処すればいいと軽く考えていた。
「恋人同士だというのに、二人きりの温泉旅行も、誕生日も、クリスマスも、年末年始や初詣も、まったく何事もなく終わったわけか」
C.C.は指折り数えながら言った。いちいち言葉を区切って強調するあたりに、意地の悪さが滲み出ている。
こうやって一つずつ並べ立てられると、急に気になり始める。
ルルーシュとて、スザクとのもしもを一度も考えたことがないわけではないのだ。
「……悪いか」
「お前たちがそれでいいのなら良いんじゃないか?外野が口出しすることではないからな」
散々煽っておいて言う台詞ではない。しかし、C.C.とはそういう女だ。
心得ているルルーシュは、じわじわと湧いてくる苛立ちを腹の奥に押し込めて、読みかけの雑誌に視線を落とした。
「そうだ、ルルーシュ。私は一週間後の夜、用事があるから帰らない。この部屋はお前の好きに使っていいぞ」
「好きもなにも、ここは俺の部屋だ」
「もう一度言うぞ、一週間後だ」
見当違いな返事は、つまり、一週間後がいつか確認しろということだ。
C.C.はよく、回りくどい言い方をする。合理的なことを好むルルーシュからしてみれば、最初から日にちを言えば済むだろうと言いたいところだが、反論したらしただけ返ってくるのは目に見えている。ここは黙って要望に応えたほうが良い。
「2月14日の夜か。夕食もいらないんだな?」
卓上カレンダーで確認したルルーシュがC.C.を振り返ると、彼女は尚も憐れむような眼をしていた。
「なんだよ」
「枢木スザクが可哀そうだな」
「どういう意味だ?」
聞き返す声に苛立ちが混じる。自分のことをあれこれ言われるだけならまだしも、スザクの名前が出てきたら放ってはおけない。
「言葉通りの意味さ。そこらの生娘より初心なお前にはこれをやるよ」
投げて寄こされたのは手のひらに乗る程度の小さな箱だった。
クロコ風の型押しが施された黒い箱には、艶のある紫色のリボンがかかっている。
C.C.のすることだ。危険はなくても怪しいものに違いない。
ためつすがめつ眺めてみるが、外から見ただけでは、箱の正体は分からない。
すると、C.C.があからさまな溜息をもらした。
「2月14日はバレンタインデーだろう?」
瞬間、ルルーシュの動きがぴたりととまり、その手から箱が転がり落ちた。印象的な紫色の瞳が、みるみる大きく見開かれる。
「お前がそれをあいつにやれば良い。……ああ、私からお前にプレゼントだと思ったか?」
「ち、違う!」
「どうせ自分から誘うこともできないんだろう?お前がいつまでも思い悩むのは可哀そうだと思って、この私が、わざわざお膳立てしてやろうと言っているんだ。感謝しろ」
言いたいことだけ言って、部屋をあとにしようとする。
「お膳立てって、おい、待て」
「中身は媚薬入りチョコだ。即効性はあるが後に残るものではない。安全性も確かだから安心しろ。じゃあな、坊や」
C.C.は引き留める声に振り返ることもなく、多大なる衝撃と混乱だけを残して去っていった。


そして訪れた、バレンタインデー当日。
一日の授業を終えたルルーシュは、生徒会の仕事をすべてパスしてクラブハウスに直帰した。
例年どおり、引き出しに溢れんばかりのチョコレートと手紙を詰め込まれていたり、行く先々で待ち伏せされて非常階段や特別教室や校舎の影に呼び出されたりしたが、ルルーシュはどれもよく覚えていない。彼女(あるいは彼らに)申し訳ないと思う余裕さえ残されていなかった。
だって、間もなく来ようとしているのだ。
決戦の、バレンタインデーの夜が。

スザクには昨日のうちから部屋に泊まるよう言っておいた。ナナリーがスザクのためにチョコを作り、夕食と一緒にプレゼントするのは毎年のことなので、約束するまでもない。しかし、ここ最近のスザクは食事が終わって一段落するとすぐ帰ってしまう。ほぼ毎回帰ると言っても過言ではない。だからわざわざ、今夜は泊まっていくよう誘ったのだ。
心臓が口から飛び出しそうなほど緊張して、やっとの思いで誘ったルルーシュに対し、スザクはなんの躊躇いもなく頷いた。
何も知らないのだから当然だろう。疚しい思いを抱いているのは自分だけなのだと思うと、ルルーシュの心に葛藤が生まれる。
もし媚薬入りのチョコを食べたスザクが身体の関係を求めてきたとして、それはスザクの本心と言えるのだろうか。自分がやろうとしていることは、スザクの意思を捻じ曲げるような行為なのではないか。
この一週間、同様の問答を幾度となく繰り返した。
C.C.は、いくら媚薬で性欲を刺激されたとはいえ、好きでもない男相手には盛らないと言う。言いたい意味は分かる。しかし、葛藤は消えない。
だからと言って、正攻法で誘えるのかといえば、否だ。
C.C.に不安を煽られたルルーシュは、今まで考えもしなかったのが不思議なくらい、スザクが気になって仕方なかった。正確には、スザクの性欲の矛先が。
平均的な高校生男子の性欲というものは、自分が思っていたより強いらしい。だとしたらスザクはどうしているのだろう。自分で処理しているのか。自分と同様、淡泊な質なのか。それとも、自分の知らない誰かに……
考えれば考えるほど不安は増していく。スザクが女子生徒と親しそうに話しているだけでも邪推してしまう始末だ。
ルルーシュにも、それが愚かな考えだということは分かっている。まさかあのスザクが安易に他人の心を弄ぶとは思えない。ましてや、浮気なんて。
不安を抱えてぐるぐると考えあぐね、最後に辿り着いたのが、C.C.の提案に乗るという選択だった。
想定通りにことが進んだときに備えて、一通りの流れは頭にいれた。コンドームやローションも用意した。気がかりなことは山ほどあるが、困ったことに、大抵のことはその場の流れで判断するほかないらしい。
お互い初めてなのだから、うまく舵取りできなくたって当然だ。あとは野となれ山となれ。

吹っ切れたルルーシュは、夕食の和やかなムードをどうにか死守し、味もよく分からないまま食後の紅茶を飲み干し、いつも通りナナリーの就寝準備を整えてやり、自室へと戻ってきた。
約束どおり、C.C.は昼過ぎから外出したまま帰っていない。
スザクは先にシャワーを使っているので、部屋にはルルーシュ一人だ。
本当は、シャワーに行く前にチョコを渡そうと思っていた。そうすれば、もし媚薬が効いてきても自分で処理するという方法を選べる。スザクに選択肢を与えることで、罪悪感を捨てようとした。
しかし、結局は渡す勇気を出せないまま、黒い小箱は今もルルーシュの手元にある。
このまま渡さずにいようか。別に今のままでもいいじゃないか。もしダメだというなら、恋人関係を解消すればいいだけのこと。男同士なんて、最初から無理な話だったんだ……
吹っ切れたと思っていたはずなのに、ルルーシュの心には弱気な考えばかりが浮かんでくる。
と、そこにノックの音が響いた。
返事を待たずに扉が開かれ、風呂上りのスザクがわしわしと髪を拭きながらはいってくる。
「ルルーシュ、お風呂あがったよ」
その姿を目の当たりにした途端、ルルーシュは言葉を失った。
家の中とはいえこんなにも寒い季節なのに、シャツのボタンが全開で、合間から鍛え上げられた上半身がチラチラと覗いている。髪はしっとりと濡れたまま、丸い雫が滴っては胸元を艶めかしく流れ落ちていく。
「か、風邪、ひくだろう。ちゃんと服を着ろ。髪も乾かしてこいって言っただろ」
吸い込まれそうになる視線を引きはがしていつも調子で言うと、スザクもいつもの調子で返してきた。
「だってお風呂あがりって暑いんだもん」
スザクが髪を乾かさないまま戻ってくるのは今に始まったことではない。毎度毎度ルルーシュが小言を言いながらドライヤーをかけてやるまでがセットだ。
「ったく、お前はいつも……インフルエンザだって流行ってるんだ。寝込んでも見舞いには行ってやらないからな」
「平気だよ。僕、生まれて一度も罹ったことないもん」
「ああ、そうだろうな。そう言うと思ったよ。ほら、乾かしてやるから座れ」
やはり、いつも通りがいい。無理に変化を求める必要はない。
そう結論付けて、ルルーシュはドライヤーを持ってくるために立ち上がる。
あっと思ったときには手遅れだった。
立ち上がった弾みで転げ落ちた小箱が、床で小さくバウンドして、スザクの足元に滑っていく。焦るまま伸ばした指先は空を搔いただけで、次にルルーシュが見たとき、小箱はスザクの手のひらに収まっていた。
「これ、何? 」
「それは、その」
「もしかして、チョコ? 僕にくれるの? 」
両手で大事そうに抱えて、キラキラとした目で見つめられては、違うとは言えない。
「ああ。でもたくさん貰ったろ。別に俺から貰わなくても、 」
「嬉しいよ、ルルーシュからのが一番嬉しい! あ、ナナリーのもおんなじくらい嬉しいよ」
スザクが満面の笑みを浮かべる。ルルーシュの大好きな、夏のひまわりのような笑顔だ。
対照的に、ルルーシュの表情は冴えない。
まさかそんなに喜んでくれるなんて、思ってもみなかった。スザクがこうも楽しみにしてくれているのなら、裏工作なぞせず、ごく普通のチョコをプレゼントしたかった。
「ねえ、食べてもいい」
「い、いけど、もう満腹だろ。無理しなくていいんだぞ」
「ルルーシュのチョコなら別腹だよ」
言うが早いか、スザクはラッピングを解いていく。心なしか、その手付きが丁寧に見えて、ますます居たたまれなくなってくる。
箱の中には丸いトリュフチョコが三粒入っていた。見た目はごく普通のトリュフチョコで、不審な点は何一つ見当たらない。当然、スザクはなにを疑うこともなく一粒つまんで、口へ運ぼうとする。
「っ、待て! 」
「……ルルーシュ? あ、ルルーシュも食べる? 」
首をかしげて見上げてくるスザクの、子犬のような無邪気さが、ルルーシュを苛む。チョコに何かが仕込まれているなんて、微塵も想像していないに違いない。
「スザク、すまない。そのチョコは食べないでくれ」
できれば理由を聞かずに頷いてほしかった。しかし、スザクは自分が納得できないことにはとことん食い下がろうとするやつだ。ルルーシュが関わることとなると、特にしつこい。
今回も、先に折れたのはルルーシュだった。
「……媚薬が入っているんだ」
「媚薬って、あの媚薬? 」
ルルーシュが媚薬という言葉を知っているなんて、到底信じられない————とまでは言わないものの、そのくらいは言いたそうな顔つきでスザクが問いかける。
「お前が想定しているものと俺が想定しているものが同じなら、その媚薬だ」
「答えになってないよ。つまり、これを食べたらエッチな気分になって興奮してくるってこと? 」
あけすけな言い方に、ルルーシュの頬がサッと赤らむ。それこそが答えだった。
「そっか。うん、わかった」
一人納得したスザクは、ルルーシュが恥じらって顔を背けた隙に、チョコを口へ放り込んだ。ルルーシュが慌てる様子を冷静に観察しながら、舌の上でゆっくりと溶かして嚥下する。
「水!水持ってくるから、待ってろ」
「待つのはルルーシュだよ」
部屋を飛び出そうとするルルーシュの手をとり、引き寄せたまま、二つ目を口に含む。
そして————
「っ……ん…ぅっ…」
ぴたりと重なった唇の隙間から、生温かい舌が挿し込まれる。
スザクの思惑を知り、必死に顔を背けようとするが、後頭部に添えられた手がそれを許さない。胸元を押し返してもびくともせず、口内に忍び込んだ舌先だけが別の生き物のように器用に蠢く。
甘い。眩暈がするほど、甘い。
互いの唾液と溶けたチョコが混じりあって、くちゅくちゅと淫猥な音を鳴らす。
この先どうなってしまうのか。想像するのも怖くて、ルルーシュは強引な口づけをただただ受け入れることしかできない。
とうとう耐えきれなくなってごくりと喉を鳴らすと、二人分の甘ったるい唾液がルルーシュの身体の奥へと落ちていった。
「飲んじゃった、ね」
間近で見つめあう瞳に、ふっと笑みが浮かぶ。しかし、先程までの爽やかな笑顔ではない。情欲を孕んだ、獰猛な笑みだ。
ぞくりと身を震わせたルルーシュにもう一度短い口づけを落としてから、スザクは目の前のまだ固い身体をベッドへ横たえる。
「ねえ、食べたい」
「もう食べただろ」
「そうじゃなくて。……君を、食べていい? 」
元はといえば、自分が蒔いた種。ダメだとは、言えない。
返事の代わりに目を閉じグッと顎を引くと、またキスをされた。
さっきのようには強引ではない、優しくて柔らかいキス。唇に触れた後、額や目元、頬、顎へ、次々に降ってくる。
スザクはキスが好きなんだろうか。
ガチガチに緊張したまま頭の片隅で考えていると、胸元に違和感を覚えた。見ればスザクがシャツのボタンを外そうとしている。
「まだ、シャワー」
浴びていないから、と続くはずの言葉はスザクの唇で掻き消される。
「いいよ。このままがいい」
「でも」
「石鹸より、ルルーシュの香りでいっぱいのほうが嬉しい」
体中の温度が3℃くらいあがった心地がした。
そういう考え方は破廉恥で変態的だと思うのに、鼻孔くすぐるスザクのにおいに興奮しているのは、ルルーシュも同じだった。
意識すればするほど、頭がくらくらしてくる。相変わらず全身に降り注いでくるキスも、どんどん気持ちよくなっていく。冷静に考えてみれば、皮膚の表面に唇が軽く触れているだけだ。なのに、甘ったるいチョコレートを塗りこめられたみたいに、触れた場所からとろりと蕩けてしまいそうになる。
こんなのはおかしい。普通じゃない。
何度も否定してみても、苦しいほどの快感は消えない。むしろ止めどなく増していく。
「んぁッ」
急に痺れるような感覚が走り、ルルーシュは思わず声を上げてしまった。
「っ……ビックリした。乳首って、気持ちいいの?」
ずっと瞑ったままだった瞼をゆっくりと開ける。視界に飛び込んできたのは、見たこともないくらい汗ばんで息を乱しているスザクと、彼の視線の先にあるぷっくりと赤く凝った自分の乳嘴だった。
「すざ、ッあん」
「すごいね……ここ、硬くなってる。美味しそう」
「待て、もう、そこ、ダメだ」
このままでは、翻弄されっぱなしになる。
今にもしゃぶりついてきそうなスザクを押しとどめ、身体を起こす。そこでようやくスザクと真正面から向き合ったルルーシュは、彼のただならぬ様子に全身が総毛立つのを感じた。
目つきが、尋常ではない。
ときに春先の芽生えのような輝きを宿す瞳は、欲に塗れて深い色に染まり、怒りにも似た興奮を湛えている。苦しそうに眉間を寄せて見つめられると、身体の奥に火を付けられたような心地になる。
スザクも欲情しているのだ。
むしろ、スザクのほうが辛いのかもしれない。口移しでほんのすこしチョコを食べたルルーシュと違い、スザクは丸まる1個食べてしまったのだから。
「苦しい、か?」
「ん、ちょっとね。ルルーシュがすごく可愛いから、もうそんなに我慢できないかも」
可愛いと言われて嬉しく思ったことはないのに、スザクが自分に興奮する様子はくすぐったくなるほど愛しくて、どうにかしてやりたくてたまらなくなる。
しかし、ルルーシュにはどうすればいいのか検討もつかない。事前に仕入れておいた情報はすべてどこかへ飛んでしまった。
それでも分かるのは、硬く張り詰めているであろう場所に触れれば、スザクの苦しさがいくらか和らぐだろうということ。
ルルーシュはゆっくりと視線を下ろし、スザクの股間を見つめた。寝間着の上からでは分からないけれど、きっとそこは火傷しそうなほど熱くなっているに違いない。
「……舐めて、くれる?」
想定外の行為を求められたルルーシュは、思わず目を見開いた。視線を落としていたのでスザクには見られずに済んだが、動揺は伝わっていたのかもしれない。無理はしなくていいと、付け加えられる。
「無理じゃない」
スザクを気持ちよくしてやりたい。自分の手で、この身体で、快感をもたらしたい。
その思いに嘘はない。
寝間着のウエストに手を伸ばすと、スザクが腰を浮かせた。ルルーシュが脱がせるというより、スザクに誘導される形で、ズボンと下着を取り払う。
露になったスザクの欲望は、ルルーシュの想像とぴったり一致していたわけではないが、予想を大きく裏切ることもなかった。
ただ、ルルーシュが想像していた以上に、愛しくかつ可愛らしく見える。口淫というものを知識では知っていても、舐めるなんてありえないと思っていたのが、嘘のようだ。
おそるおそる触れてみる。熱い。熱くて、硬い。
顔を近づけてごくりと生唾を飲むと、スザクもまた、喉を鳴らした。
「下手でも、笑うなよ」
「笑わないよ、絶対気持ちいいもん」
分かるはずないのに、スザクは自信いっぱいに宣言した。それがおかしくて、ルルーシュの緊張が少しだけ和らぐ。
意を決し、張り詰めた先端を舐めてみる。舌に広がる味に抵抗がないのを確かめてから、できるだけ大きく口を開けて、歯が当たらないよう細心の注意をはらって頬張った。
「そのまま唇を窄めて、ちょっと動いてみて」
言われた通りにすると、頭上からスザクの色っぽい溜息が聞こえてきた。気を良くしたルルーシュは、少しずつ動きを大きくしていく。
口の中を擦られる感覚は苦しいし、独特な青臭さも広がってくる。だんだん顎も疲れてきた。しかし口に含んでいるのがスザクの一部だというだけで、苦しさよりも興奮が勝る。
聞こえてくる吐息も徐々に荒くなってきた。スザクも、興奮しているのだ。口内の欲望はますます熱を帯び、気づけば動き方を教えるように、後頭部に手を添えられていた。
「舌、遣ってみて」
スザクが願うことはでき得る限り叶えてやりたい。とはいえ、どうするのが正しいのか分からない。
ルルーシュは口いっぱいにくわえたまま、上目遣いにスザクの反応を窺いながら、舌先で括れを辿ってみた。
「ッ……それ、すごい」
すごいというのは、良いのか悪いのか。戸惑いつつもう一度やってみると、頭を押さえるスザクの手に力が籠った。喉奥を穿たれ、込み上げてきた吐き気を懸命に堪える。スザクが気持ちよくなってくれるなら、これくらい我慢できる。もっともっと、気持ちよくなってほしい。
前後に大きく動きながら、尖らせた舌を何度も這わせる。溢れだした唾液がじゅぶじゅぶとはしたない音を立てて、ルルーシュの顎から喉へ伝っていく。
「もう、いいよ」
夢中で舐めしゃぶるルルーシュを止めたのは、スザクだった。
まさか、気持ちよくなかったのだろうか。
不安で泣きたい気持ちになったのも束の間、スザクは唾液と自身の体液でぐっしょり濡れたルルーシュの唇にキスをした。軽く触れるだけならまだしも、舌まで絡めとられて、ルルーシュは思わず顔を背ける。
まさかそんな、あんなところを舐めたばかりなのに。
一方のスザクは気にする様子もなく、乱れてしまったルルーシュの髪を丁寧に撫でつけて、気持ちよかったよと囁いた。
「ねえ、暖房切って良い?」
「あ、ああ…そう、だな」
確かに、さっきからとても暑い。外は雪が降りだしてもおかしくない気温だというのに、全身から汗が噴き出してくる。
決められたスペースに収まっているリモコンを手繰り寄せてエアコンのスイッチを切ると、少しだけ頭が冷静になった。
だがそれも、わずかな間のこと。
「ルルーシュ、ゴムある?」
なんでもないような口調で尋ねられて、ルルーシュの緊張のレベルは再び跳ね上がった。
「そこの、引き出しに……」
正直に答えはしたものの、以前より常備していると思われたらどうしよう。下手をしたら女性関係を疑われるかもしれない。
ルルーシュの思考はみるみるうちに悪い方へ転がっていく。
スザクはルルーシュの懸念なぞ知る由もなく、教えられた引き出しから未開封の箱を取り出し、慣れた手付きで封を開けた。
「下、脱いでね」
脱いでね、と言いつつほぼスザクに脱がされる形で、すべての衣類を取り払われてしまった。
明らかに反応している場所が、スザクの目に晒される。
「あんまり見るなよ」
「無茶だよ。君だって僕の見ただろ」
見たなんてもんじゃない。口で、してしまったのだから。
「使ったことある?」
意味が分からず首を傾げると、スザクは指先でつまんだコンドームをルルーシュの目の前に掲げてみせた。
使ったことはない。一度も。だけど、それはそれで恥ずかしい。かといって、嘘をつくと厄介なことになりそうだ。
答えに迷う姿をみていち早く正解を導き出したスザクは、返事を待たずにルルーシュの性器に触れた。
「わっ、おい」
「じっとしてて。つけてあげるから」
スザクの指先が自分の性器を支え、コンドームを装着していく。
あまりに滑稽で、恥ずかしすぎる出来事に、ルルーシュの懸念はどこかえ行ってしまった。
「シーツが汚れたら困るだろ」
スザクの意図を汲み取れず混乱しているうちに、ルルーシュはベッドへうつ伏せに押し倒されていた。
彼の指先が尻の狭間へ忍び込んでくる。ぬるりと絡み付くのは、コンドームと一緒に買っておいたローションだ。慣れない感覚に身じろぐ尻を、スザクは宥めるように優しく撫でた。
「気持ちよくかることだけ考えて。ほかには何も考えなくて良い。ルルーシュが気持ちよくなれることだけするから」
「気持ちよく、なれること? 」
「うん。気持ちよくなれること」
吐息混じりの囁きは、まるで呪文のようにルルーシュの脳に溶け込んでいく。
そこら中に充満していた不安がするりと解けて、強張っていた身体も楽になる。
後ろから見ていたスザクにも、ルルーシュの変化は伝わった。ふっと吐息だけで微笑んで、背中に覆い被さる。
「羽生えてきそう」
肩甲骨の輪郭をくるりと撫で、背骨のひとつひとつを確かめるようにごく軽いキスを落とす。そうやって甘やかしながら、もう片方の指先はローションの滑りを借りて尻の合間を擽る。
スザクはルルーシュが怖がらないよう、少しでもこの行為を好きになってくれるよう、細心の注意と最大限の自制心をもって触れ、ルルーシュはありとあらゆる心配事を無視してスザクに与えられるすべての愛撫に集中した。
「ん、ぅう…」
信じられない場所に触れられ、指を挿し入れられ、内壁を押し広げられる。
快感より先に違和感が襲ってくるのに、スザクの言った『気持ちよくなれること』という言葉がルルーシュの感覚を塗り替えていく。これは気持ちのいいことなのだと、教え込まれる。
やがて、ルルーシュの唇からは甘ったるい吐息が漏れ始めた。吐息は徐々に湿っぽくなり、泣き声にも似た喘ぎに変わっていく。
「ぁ、ぅ…ッ……ふぁ、ぁ……んんッ」
ルルーシュは無意識のまま、張りつめた欲望や胸元の凝りをシーツに押し付けていた。
「それ気持ちいい? 」
問いかけられて初めて、ルルーシュは自分の行いに気付いた。
まさかこんな淫らな真似をしてしまうなんて。スザクが言っていたとおり、コンドームを着けていなかったら今頃シーツがぐしょぐしょに濡れていたことだろう。
ただでさえ熱い身体が、羞恥でさらに熱くなる。気持ちよかったなんて言えるわけない。枕にしがみついたままいやいやと首を振る。
「気持ちよくなかった? 」
今日のスザクは意地が悪かった。
背中にぴたりとくっついて、耳に息を吹き込むようにして聞いてくる。
「恥ずかしがらなくていいんだよ。薬飲んだから敏感なのは当然だし、それにほら」
「あっ」
僕も、と囁きながら、スザクはそそり立ち雫を垂らす欲望を、ルルーシュの尻に押し付けた。
口で触れたときよりもずっと熱くて硬い感覚に、ルルーシュの背中がぞくりと震える。
「ここ、いい?」
さっきからスザクがしきりに揉み解していた場所に、熱塊の先端が触れる。
あれほど下調べをして自分から誘ったくせに、ルルーシュの頭からはどちらかが受け入れる側になるという事実が抜け落ちていた。ここにきてやっと、自分がその立場になるのだと悟ったが、今更覆すこともできそうにない。
なにより、スザクを受け入れることに抵抗のない自分がいると気づいた。
一日中走り回ったって平気な顔をしているスザクが、汗にまみれ、息を乱してまで自分を求めている。その事実が途轍もなく嬉しい。
可愛くて可愛くて、胸の奥がきゅうっと切なくなる。
もっと気持ちよくなってほしい。もっと乱してめちゃくちゃにしてやりたい。
それができるのは、自分だけだ。
「いい、から」
ルルーシュは小さく呟くと、肩越しに振り返った。
「……はやく…ッ」
声にならない吐息は、ルルーシュのものか。それともスザクのものだったか。
とにかく二人とも余裕を見失ったまま、貪るように互いを求めあった。
————と、そこまではよかったのだが。
「力、抜いて」
「ッ、抜いて、る」
「もうちょっとだから、深呼吸してみて」
あれこれ試してみても、なかなかうまく入らない。焦れば焦るほどルルーシュの身体は強張り、スザクを阻んでしまう。
「あと、少し……」
「ぃ、あァッ!」
やっとの思いで繋がったものの、ルルーシュは痛みのあまり小さく震えていた。
縋り付いてぐしゃぐしゃになった枕には涙の跡が浮かび、あれほど昂っていた欲望もすっかり萎えてしまっている。
いくら媚薬に酔っているとは言っても、スザクにはこれ以上先に進むことができなかった。
余計な痛みを与えないよう、慎重に繋がりを解き、寄り添うようにルルーシュの隣に寝そべる。
「ルルーシュ、今日はここまでにしよう」
告げると同時に、またひとつ、枕のシミが増えた。
「……ごめん」
枕に突っ伏したままのルルーシュの声は、くぐもっていて聞き取りづらい。それでも泣きそうになっているのは分かる。
「誰も悪くない。僕も君も初めてなんだ。うまくいかないこともあるよ」
スザクの言うことはもっともだ。ルルーシュも逆の立場なら同じように言っただろう。
しかし、想像と現実は違う。スザクの言うことが正しければ正しいほど、余裕がないのは自分だけのような気がしてしまう。
多分それは、気のせいではなく事実だ。ルルーシュはずっと考えまいとしていたが、スザクが経験済みなのは明らかだった。初めてというのも、男相手という但し書き付きに違いない。
「ルルーシュ、僕はね、自分だけが気持ちいいのはセックスとは言わないと思う」
「セッ……」
突然露骨なことを言われて、ルルーシュは思わず顔をあげた。
「やっと顔見せてくれたね」
やっともなにも、うつ伏せにさせたのはお前じゃないか。そんな小言が思い浮かび、音になる前に消えていく。
「ちょっとずつでいいから、一緒に気持ちよくなろう?」
「お前は……お前はそれで、いいのか?」
騙し打ちみたいなやりかたで媚薬を飲まされて、良いように煽っておいて、結局は中途半端なところでおしまいなんて。
本当にそれでいいのだろうか。
ルルーシュはごそごそと起き上がって、スザクの下半身を窺った。真っ最中ほどの勢いではないものの、まだ熱を持っているのが分かる。横には伸びて外れたコンドームが落ちていて、ますます惨めだ。
「それ、どうするんだよ」
「うーん、自分で、とか?」
一緒に、と言ったばかりなのに。
胸に走った小さな痛みは、ルルーシュの顔色にも現れていた。日頃あれほど空気を読まないスザクにも、すぐに悟られてしまうほどに。
「じゃあ、舐めあいっこしようか」
「なめあいっこ?」
スザクの説明を聞いたルルーシュは、今までの比ではないくらい恥ずかしくなった。想像するだけで死んでしまいそうなくらい恥ずかしい。もうこれ以上恥ずかしいことはないと思っていたのに、まだ上があったなんて。
「嫌?」
「……いやじゃない」
気持ちよくなりたいのも、スザクを気持ちよくしたいのも本音だが、なによりスザクとの経験の差を見せつけられたのが悔しくて、ルルーシュはその提案に頷いた。
それにもし、とんでもない醜態を見せてしまったとしても、今日だけは媚薬のせいにできる。たとえスザクが今日のことを後悔したとしても、媚薬を言い訳にすればいい。
「お尻、こっち向けて」
場所を入れ替わり、仰向けに寝転がったスザクの身体をゆっくりと跨ぐ。四つん這いになったまま戸惑っていると、両側から腰を掴んで引き寄せられる。
覚悟は決めたつもりだったのに、ルルーシュは悲鳴のような声をあげてしまった。
「ルルーシュ……さわって」
目の前には、興奮冷めやらぬスザクの屹立がある。そっと根本に触れると、火照った吐息が下腹部を撫でた。
その瞬間、ルルーシュの心臓がドクンと大きく脈打つ。
スザクの目の前にも、自分のものがあるのだ。
想像しただけで頭が沸騰しそうで、自分の目で確かめることはできなかった。
「ルルーシュ、ごめん。無理はさせたくないんだけど、あんまり我慢できない、かも」
「待っ、ゃ、ぅアッ、ぁ」
スザクは言うが早いか、目の前の未熟な果実にしゃぶりついた。
いまだかつて感じたことのない感覚がルルーシュを襲う。
敏感な先端や括ればかりをもてあそばれて、萎えていたはずのルルーシュの欲望は、たちまち興奮を象りはじめた。
溢れだす先走りと唾液が混じりあい、くちゅくちゅと卑猥な水音を鳴らす。スザクはそれを塗りこめるようにして、窄めた唇で竿を扱く。
一方のルルーシュは、口淫はおろか、スザクの熱に手を添えるだけで精一杯だった。呼吸さえままならず、四つ這いの姿勢を保っているもつらい。
一緒に気持ちよくなりたいのに、翻弄されるばかりで何もできやしない。
溶けてしまいそうな下半身に鞭打って体勢を立て直そうとするも、頃合いを見計らったようにスザクの愛撫が激しさを増して、目の前が真っ白になる。
もうこれ以上、我慢できない。
ルルーシュが限界を悟った、丁度その時だった。
「ぅッ」
低い呻きと同時に、生温かいものがルルーシュの頬を濡らした。
「……ぇ?」
あられもない場所を暴かれる恥ずかしさよりも、爆ぜる瞬間の強烈な快感よりも。
目の前で起きたことが信じられなくて、ルルーシュはその場で固まってしまった。
「うわっ!ごめん!」
ティッシュ、ティッシュ、と慌てる声が聞こえてくる。
抱き寄せられ、顔をごしごしと拭われて、ああ、顔にかけられたんだな、と他人事のように考えた。
スザクが射精するところを文字通り目の前で見ることになるなんて、誰が想像できただろう。想定外にもほどがある。
「本当にごめんね、目にはいったりしなかった?」
「大丈夫だ、問題ない。……それより、その」
ルルーシュは言い淀み、チラッとスザクの下腹部に視線をやるとすぐに反らした。
「いや、なんでもない」
そんな態度をとられて、はいそうですかと聞き流すほど、スザクは聞き分けの良い男ではない。反らした視線の先に身体を割り込ませて、どうしたのかと詰め寄る。
「お前は、気持ちよくなれた、のか?俺ばっかり気持ちよくなっても、それは……セックス、とは言わない、んだろ?」
言い終わるか終わらないかのうちから、ルルーシュの顔が真っ赤に染まった。色白で皮膚が薄いせいか、首のあたりまで赤くなっている。
「もう……それ、反則だよ」
低く呟いたスザクは、無防備なルルーシュを再びベッドへ押し倒し、後ろから覆いかぶさる。
「や、ちょっ、急に、ぁあっ!」
「ルルーシュが煽るから、また勃っちゃった。責任とってよね」
果てたばかりとは思えないほど昂った屹立を下肢の隙間に押し付けて、敏感な耳に囁く。
「薬のせい、だろ」
「飲ませたのはルルーシュじゃないか」
「俺は、止めた、ッ、ンっ、それ、や、ぁんッ」
「逃げちゃだめだよ。足、ぎゅって閉じて」
腿のあいだを擦られる感覚に耐えきれず、這って逃げようとしたルルーシュを、スザクが背後から引き留める。ただでさえスザクのほうが有利なのに、羽交い絞めにするように抱きしめたうえ、快感を知ってしまった乳嘴をくりくりと弄られて、ルルーシュの勝ち目は完全になくなった。
ルルーシュとて、本気でやめてほしいわけではない。スザクが強請れば許してしまい、許してしまえばずぶずぶと溺れて、抜けられなくなる。
そうやって互いを貪りあうこと、数時間。
二人は身を寄せ合ったまま、泥のような眠りに落ちていった。



「随分おたのしみのようだったな」
汚れたシーツを洗濯機に押し込んでいたルルーシュは、今最も会いたくない人物の声に飛び上がった。
ゆっくりと振り返ると、C.C.が例の顔でにやりと笑っていた。
「なんだ、冴えない顔をして。ようやく枢木スザクに抱いてもらえたんだろう?良かったじゃないか」
「お前はもう少し恥じらいというものを知ったほうが良い」
「恥じらいばかりでは、恋愛はうまくいかないぞ」
「……」
いつもなら続く応酬は、ルルーシュがその場を立ち去ろうとしたことで途切れた。
思いっきりからかってやろうと企んでいたC.C.も、単に照れているわけではないと気づく。
「おい待て。お前まさか、あいつが自分を抱いたのは媚薬を飲んだせいだ、とでも思っているのか?」
図星だった。
一夜明けて冷静になると、全部が夢だったのではないかと思えてきた。
しかしベッドはぐちゃぐちゃで、昨夜の情事が夢でないことを物語っている。
それでもなお、スザクは自分の意思ではなく、媚薬のせいで欲情したのではないかと思えて仕方がない。
せめて目覚めたときスザクが隣にいてくれたらよかった。
早朝から軍務があった彼は、ルルーシュが熟睡しているうちにそっと帰ってしまっていた。寝ているあいだに帰ることを詫びる置き手紙は残されていたが、ルルーシュの不安を解消する材料にはならなかった。
「安心しろ、ルルーシュ」
歌うような口調でC.C.が言う。
無視して部屋へ戻ろうとしたルルーシュは、続く言葉を聞いた瞬間、昨夜の記憶すべてを消し去ってしまいたいと強く願った。

————あれはただのチョコレートだ。媚薬なんて入っていない。



おしまい






 【ネタバレ】叛道観てきました。
2018/02/10//Sat///20:18


2月9日の興道振り返り&叛道最速上映、2月10日の初日初回上映を観てきました。

今までは自分が語るまでもなく皆さんの感想や考察を拝見して満足していたので、感想等を書いてこなかったのですが、今回はちょっとしたためておこうと思います。

とはいえ、考察なんてないです。
覚書です。
目新しいことはありません。
腐目線のたわごとです。
あと、割と雑食なのでご了承ください。



さて。

最速はいっぱいいっぱいで流れさえ把握できないまま荒波にもまれましたが、
今までは【ルルーシュ→→→→→→(中略)→→←←スザク】くらいかと思っていたところ、
スザク視点が増えた叛道では【ルルーシュ→→→←←(中略)←←←←←←←←スザク】くらいになってて驚きでした。

新規カットも多く、一度ではなにも考えられなかったので、初日初回はせめて流れだけでもつかもうと思いメモを片手に観てきました。


とにかく、展開が速い。
改めてどこからどこまでが入っているのか確かめてみたら、無印のstage17~R2のTURN16(17?)まで詰め込まれているんですね。
そりゃあっという間に血染めまで行くはずです。

最初から新規カットのスザクさんに萌え、ルルーシュくんの美しさ(髪の流れ最高!)に震えました。
叙任式のユフィもスザクもかわいかった……


式根島の生きろギアスのくだりは、スザクの立場の厳しさや扱いの雑さが感じられて辛くて辛くて。
自分でもびっくりするくらい泣いてしまいました。嗚咽あげる寸前でした。
シュナイゼルのラスボス感も増してたし。
シュナイゼル、感情が見えない感じが本当に怖いです。押し殺してる感じではなく、虚無な感じがただただ怖い。
今更ですが、ゼロに父親殺しの傷抉られて償う方法があると唆されるとき、縋るような表情で「えっ」て言うの可愛いですよね。

ギアスかけられたあとの新規カット、辛すぎませんか。
被ギアス目アップでガタガタ揺れるの、鳥肌が立ちました。
シュナイゼルには「移動したか。逃げたのか、それとも……」って忠誠を疑われるし。
気がついて汗がぶわっと流れ落ちるところもゾクゾクしました。
シュナイゼル様、スザクのことを完全に駒扱いしてるんですね。

…………辛いけど萌えるので、傷が癒えたらシュナスザ妄想しますね……


アーニャとマリアンヌの関係はどう描かれるか分かりませんが、じわじわ寄ってきた感じがありますね。
ガウェイン入手ルートとかもちょこちょこ変わっていたので、自然な形で物語を繋いでいくのすごいなぁと思いました。
どうしてもカットせざるを得ないし、物語を繋げるために書き換えられる部分もあるけれど、それが前提なので個人的には気になりませんでした。

……シャーリー以外はね。
(でも、文句はないですよ!そもそも最後まで観なくちゃ分かりませんからね!!)



スザルルが補習を受けるシーン、ルルーシュくんの視線のカットでドキッとしました。本当に美人だ……
そのあと自室に帰ってくるシーンですが、チーズくんで遊んでるC.C.めちゃくちゃ可愛くないですか!?
興道でも感じましたが、C.C.は女の子らしさが増して可愛らしいです。

お話はどんどん進んで学園祭宣言へ。
賑やかなシーンも先の展開を知っている身としては、恐怖でしかありません。
ギアスはある意味楽しいシーンのほうが辛いです。先のこと考えて予期泣きしちゃいます。

あと、これも新規じゃないんですが。
シュナイゼル様に褒められて照れるコーネリア様最高に可愛い!
あのシーン入れてくださってありがとうございます!!

ホテルジャック事件がカットだったので、ニーナとユフィはどうなるのかなと思っていましたが、奨励賞がどうので繋がるんですね。
あの写真、可愛かったです。


とはいえ、すでに可愛いとか言ってられる余裕ありません。
血染めが、どんどん迫ってきますから。

ところで、ルルーシュがクラブハウスに帰ってきたシーンの
ナナリー「シャーリーさんは?」
ルルーシュ「ちょっと機嫌悪くてさ」
って、新規ですっけ?
シャーリーはアニメ本編と劇場版で印象がかなり変わりそうですね。
どうなるのか……ドキドキです。



そして
いよいよですよ。
血染め。

メモとる余裕ありません。
櫻井さんも、福山さんも、泣きの演技が10年前よりずっと重く深くて、ただただ苦しかったです。


そのショックで、しばらくはなんて考えられませんでした。
気付いたらブラックリベリオンでスザクとカレンが熱いKMF戦を繰り広げていました。
二人の戦いはやっぱり熱い。ストーリーに感情持っていかれていても、うわ~っ!と滾るものがあります。
スザルルの怖いお電話はカットでしたね~「俺たち、友達だろう?」はちょっと聞きたかったな。


無印ラストのシーンは、ルルーシュ展でじっくり見てきたのもあって、辛さ増し増しでした。
スザクさん、祈りながら引き金を引いたんだよね……
ルルーシュくんはスザクに正体を暴かれることを想定して、何度も何度もシミュレーションしてきたことでしょう。
仮面が割れた瞬間(超絶美人)も、そのあとも、比較的落ち着いていますもんね。
スザクから存在を否定されて初めて、憤りをあらわにして銃口を向けますもんね。

……辛い。


いつもならパーンッ!のあとワンクッション置けますが、叛道だとそのまま続くので感情の処理がまったく追いつきませんでした。
黒の騎士団が崩壊して、神楽耶様号泣で、カレンも…カレンが……あの新規カット、あれだけで耐えきれない悲壮感が伝わってきて恐ろしくなりました。
ルルーシュくん、あっという間に手土産にされるし……
辛い……
語彙力ないのも辛い……



で、ここからですよ。


ナイトオブラウンズのナイトオブセブン様になったスザクさん。
ドア開けた瞬間、不意打ちで飛んできたブラッドリー卿のナイフを片手で軽々受け止めるの、かっこよすぎませんか。
淡々と自己紹介するところは心が痛くなりました。
ラウンズはスザクにとって目的を達成するための過程でしかなくて、決して仲間とか居場所とかではないんですよね。ジノ、いいやつだよ?
ルルーシュには守るべきナナリーがいて、共犯者のC.C.がいて、黒の騎士団という自分についてくる人間がいるけれど、
スザクはユフィを失い、ルルーシュに裏切られて、周囲からはイレブンだ名誉だと蔑まれて。
ロイドさんやセシルさんもあくまで上司と部下の関係を保っていそうですし。それでも二人の存在は、スザクの心にいくらかの安らぎを与えてくれたかな……そうだと、いいな。


ところでスザクくん、賢いですね。
ルルーシュのこと、ギアスのこと、いろいろ勘ぐってヴァルトシュタイン卿に詰め寄ってましたね。
身長差や後ろをちょこちょこ追いかけていくところがとても可愛らしかったです。

それからロロね。ネブロスって言うの?ネヴロスかな?
スザクさん、めちゃくちゃ報告聞いてましたね。
毎日聞いてるのかな?どうなのかな??
一人称が「私」なの最高に萌えます。

なんかもうよく覚えていないけれど、食い気味に報告を聞いたあと


「記憶を消されたルルーシュに罪はない。しかしどうしてこんなに気になるのだろう」


みたいなこと、言ってました?
言ってましたよね??


私、なんでか知ってるよーーーー!!!!
恋してるからだよーーーーーー!!!!!


すべてのスザルラが同様の思いを叫んだことでしょう。



後半もシーンの流れをメモしていたんですが、端折ります。
スザクがルルーシュのこと気にしすぎなんで端折ります。



ゼロが復活したときのスザクさんのお声、本編より冷たさと落ち着きが増してませんか?
そういう枢木スザク、大好物です。ありがとうございます。


キャメロットメンバーと一緒のスザクさんはとにかく可愛かったですね。
生成りのシャツに茶のベストとか、ニット帽とか、あたらしいお洋服も着せてもらえましたし。
セシルさんも可愛かったですね。くま耳可愛かった。


ユーロピア(?)で戦っている間も、ルルーシュのことしか考えてませんでしたが、大丈夫なのでしょうか。
頭の中は「ルルーシュルルーシュゼロルルーシュゼロルルーシュルルーシュルルーシュ」みたいな状態で、敵KMFをぶった切って叩きのめして吹っ飛ばしてましたよね。
片手間に殺しちゃってるってことですか。それともルルーシュのこと考え続けることこそが日常?
ユーロピアからしてみたら、たまったもんじゃありませんね。

あと、最高に雄臭かった。
この期間に、きっとスザクはルルーシュを思って何度か抜いたはず。



紅蓮が捕まった描写があったので、カレンにリフレイン打とうとしてボコられるセブン様を期待していましたが、
無印のリフレインのくだりはカットだからボコられセブン様もカットですよね。
まあ、しゃあない。これは単に、キャラ厨の私の期待なので問題ありません。


ジノくんにもルルーシュの様子聞いていましたが、聞きたいことだけ聞いてブチって電話切ってて、
お前ってやつは自分勝手なとこほんと変わらないな!ってうれしくなりました。




そしてまた、スザクさんの爆弾発言ですよ。


「ネブロス……こんな風に笑うやつだったか?」


スザクさーん!!!!!
それ、嫉妬っていうんだよーーーーー!!!!!



さらには、生着替え。
最速上映のとき、思わず「うっ」って声が出そうになってタオルを口に突っ込む勢いで押さえました。
周囲の様子が、なんだか豪華なんですが。
さすがはナイトオブラウンズのナイトオブセブン様。

「ちゃんと伝えているのか、ロロ!!」

からの

「あっ……もういい」

の流れはつらかったです。
またしてもスザクが駒として利用されていることが浮き彫りに。



クラブハウスへ出向きルルーシュを尋ねるシーンは、ルルーシュ逃げて!!死んじゃうから逃げて!!って必死に祈っていましたが、まさかのサヨーシュで思わず笑ってしまいました。
だけどさ、本物のルルーシュか判別する方法が、二人にしかわからない秘密のサインって、あなた……
……萌えることやってくれるじゃねえか

萌えたのも束の間、機情メンバーはギアスを掛けられ操り人形になった後で、ヴィレッタもロロも寝返っていたと判明したわけですが。


最速上映後、帰りの電車内で反芻していたときにスザクがひとりぼっちだと気づいて、必死に涙を堪えました。
最初からそんなに信用はしていなかっただろうけれど、それでもみんなルルーシュの手中に堕ちたと気づいたら、憤りだけでなくものすごい孤独感が襲ってきそうです。


叛道を見てスザクがあまりにもルルーシュを気にしていることに驚いたのですが、考えてみれば当然ですよね。
今までルルーシュ視点で物語を見てきたので描かれることが少なかったけれど、この時期のスザクはルルーシュの記憶が戻っているのかいないのか、それだけで頭がいっぱいなはず。

もし記憶を取り戻していればナナリーが危ないし、再びルルーシュを裁かなければならない。
けれど、記憶を失ったままなら罪はない(と言い聞かせてる?)。
スザクはルルーシュに強い怒りや憎しみを抱きながらも、どこかで許したかったのかもしれない。
……許す口実が、欲しかったのかもしれない。

ユフィを失った今、スザクの心により近い存在はナナリーとルルーシュですが、ナナリーはスザクにとって守る対象であって、寄りかかったり手を取り合ったりする関係とは少し違うのではと思います。
残るはルルーシュだけ。なのにルルーシュは、ユフィを殺した。ナナリーや自分を裏切った。
ルルーシュを否定すると、スザクは本当にひとりぼっちになってしまう。
「記憶がなければ罪はない」って、口で言うのは簡単でもなかなか心はついていかないのではないでしょうか。
それでも自分に言い聞かせて、罪はないと思うことで大切なものを守ろうとしたんだろうな、などと考えてしまいます。


さて、話は変わりますが……

ルルーシュが「キス」という単語を口にしたのって、今回が初めて、ですか?
すごく照れてしまいました。
カリカリチュッチュは言ってたけど、「キス」って初めてですよね?違うかな?


そんでもって、私はコーネリア様が大好きなので、ネリ様とルルーシュが二人でV.V.やっつけるとこが入っていて、最高に滾りました。
でも、V.V.本当に可哀そう……マリアンヌが好きだったけれど、マリアンヌがすべてを搔き乱したんですね。
コードギアスのお兄ちゃん、なんでみんなこんなに苦しいのでしょう。


そんななか、扇さんは突然の昼メロでしたね。

んで、パパと戦って、C.C.が退行して。

ルルーシュくんがスザクさんにお電話するわけですが。

「今のゼロも君か?」の質問、背筋が寒くなるような冷たさでしたね……
一緒に見ていた友人に「サヨーシュと戦ってる時点で判明してるけど聞くんだね」と言われてそうだよなと気づきました。
ほぼほぼ確信しているけれど、ルルーシュ本人の口から聞きたかったんだろうな。
あとはルルーシュがさらに嘘を重ねるのか、それとも正直に言うのか試したところもあると思います。

で、ここで幼少持ってくるなんて、本当に鬼畜だなって。
主題歌の「the moon」の入りも切なくて、最後にまた泣かされました。
「あなたもそうでしょ?」という歌詞、スザクがルルーシュに向けていると(勝手に)解釈すると涙が止まらなくなります。


興道のラストがあれだったので、叛道も覚悟していましたが、覚悟していても反則でした。

えらいご立派なお部屋でしたね……
気だるげな雰囲気でエロさ100000000倍でしたね……


「ああ……分かっている。俺はユフィの騎士として、ルルーシュを……」


ルルーシュを!?!?!????!!!
どうするの!!!!???!??!?
あ、あああ、あの、目、が据わって……生気が、失われて、ます…が……
そんな大きなユフィの肖像画の前で、毎日毎日ユフィの言葉を反芻していたら、気が狂っちゃうよ!!?
違う、気が狂い始めてるから、そんな状況なのか!?!?

だけど……そうね、そうね……記憶なければ罪はないって言い聞かせてたけど、記憶あるもんね。
本人がゼロだって言ったもんね。
そしたらもう、罰さなければならないもんね。
罪人の僕が……君の罪を……ウッ……
なんだよもう、こんなところで「あなたもそうでしょ?」しないでください苦しいから!


と、取り乱したところで皇道は5月26日だよ!と教えられて、ひとまず寿命が延びました。


劇場版三部作、いろいろなご意見ご感想があると思います。
好きだからこそ、大切に思っているからこそ「良かった!」だけでは終われない思いもあります。
だけど、そういうのも全部ひっくるめて、コードギアスという作品はどうしようもなく面白いし、この先もきっと面白くなると信じられる作品だなと、改めて感じました。







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